ホリエモン

衆院選に立候補していたというのは凄い事で、しかも自民党から抵抗勢力とされ破門されたような感じになってしまった亀井静香の選挙区にぶつけてきたという、その現実。後に総理になる安倍は
「堀江さんの成功は、小泉首相の改革の成果」
産経毎日とか
で、安倍はホリエモンをどう思っていたのか。ホリエモン自身のことではなくても、ホリエモン的な価値観とか。
その後、ホリエモンが逮捕されてしまい、

「自分の損得を超えた気持ちをしっかり子供たちに教えていくことが、ホリエモンライブドア前社長の堀江貴文被告)のような青年を生み出さないことにつながっていくのではないか」

自論を展開している。こっちの方が本音だと思うが、以前宮崎哲弥が「安倍はホリエモンが嫌い」というような事を言っていて、あぁやっぱなと思った事がある。でも、小泉チルドレンは何故小泉竹中路線を具現化した「ホリエモン」をこのようにひっくり返してしまった安倍を支持したのか。ホリエモンの逮捕は小泉政権下(2006年1月23日)で行われ、安倍の総理就任が同年の9月26日。安倍の言動を読み解けばホリエモンと相反する方向性の考え方だとわかる筈だし、それは小泉竹中路線を踏襲する保証はない訳で、単なる反動勢力とみなして、捨て去られていても良かった政治家だったのではという感じがするのだが、チルドレンを含めて小泉を熱烈に支持していた政治家はこぞって安倍を支持した。「自分の損得を超えた気持ちをしっかり子供たちに教えていく」というのを小泉竹中路線のオリックス宮内やザ・アールの女社長が口にすることは、まぁ、ない。むしろ自分の損得を追求することこそが重要で、それこそが社会のためになり、公共性に適うという考え方だとするのが小泉竹中路線の意思だと思うのだが、それを小泉から安倍に素朴に乗り換えた支持者は都合のいいようにスルーして、伝統の重要性や歴史教育戦後レジームからの脱却など安倍が掲げたテーマは戯言というか、どうでもよい問題だったのかも。彼らからすると。つまりそれほど害はないと。しかし、個人の利益を追求し、権利を強く主張するのが戦後レジームなのだとすると、危うい問題となってくるだろうし、そこらへんを過小評価しすぎたのかもしれない。また政府セクターの業務を民間に下ろしたり資産を売却する事は、国家の権益を削ぎ落とすように感じてしまった人も多数いるはず。こうなるともう、国賊と映るでしょう。自民が提唱した愛国心がもろに牙を剥く可能性も・・・。


ホリエモンと似ているようで似てない橋下も曲者だが、ホリエモンの方が先鋭化している感じ。ホリエモンは思想が無いようで実はある。橋下はおそらく完全に無い。