「徴兵制導入を」と大口をたたけない理由

日本の枢軸を担っている戦後世代の誇り高き自由な男女たち。
君たちも、君たちなりに苦労を重ねて豊かさなり、繁栄なりを
獲得して今に至るのでしょう。しかし、今、君たちの動揺というか、漠然とした不安が
全世代に伝播し、その原因を探り解決策を試みる作業が急ピッチで進められているように思う。


日本には徴兵制がない。
戦後半世紀以上、徴兵ないがために、今現在、殆どの日本人に兵役経験がない。
経済復興を第一に課し、兵役という国民としての義務を免れた君たちは、朝鮮戦争ベトナム
実体験せずに済んでよかったね。

のうのうと過ごして兵役にもつかず、ある時は学生運動に精を出し、マルクスにかぶれたりしてた君たちが
下の世代に向かって、兵役について「国を守れ」だとか、ましてや「自分たちを守ってくれ」などとは
口が裂けてもいえないだろう。そういう君たちだから、「徴兵制導入を」とは決して言えない。

もちろん、既に軍事は高度な専門職として位置付けられ、とうてい素人には扱えないという理由もある。
でも、朝鮮戦争ベトナムも湾岸も経験せずに済んでよかったね。


ややこしいのは、ドイツみたいに兵役の代わりに、公共サービスに就ける制度を持ち出してくる奴ら。
でも、これは兵役の代替としての選択肢を作っただけで、兵役自体が消えるわけではない。
徴農」とかいわずに、どうどうと「徴兵」とはっきり言えばいいのに。アホくさ。

けっこう前、朝生見てたら、猪瀬直樹がこのドイツの例を取って、若い人たちにそういう体験をさせなくちゃ
駄目なんだ的な主張をなさっていた。それに対し、宮崎哲弥が、そういう全体主義的なことには反対と言っていた。
哲ちゃんに賛成。


猪瀬先生の市場原理主義的な思想と、高いコストをかけて人格形成を目論む思想が簡単に同居してしまう恐怖。
もちろん、民間の事業会社等を通せば逼迫するコストは幾分軽妙になるのだろうけど。オリックス出資みたいな。


でも、何か悪臭を感じる。


猪瀬先生世代のような、かつて学生運動や左翼思想にかぶれていた君たちが、市場原理主義を唱え始め、
重ねて道徳や公共心をも主張しだす腐臭さ。

「このままじゃ日本が駄目になってしまう」とか勝手に煽ってる来る加齢臭。

もう、死ねよって思う。今すぐ君たちが全員死ねば一時的な経済的ダメージは免れないけど、将来の膨大な社会保障費は
解消される。君たちが死ぬ事によって戦後の負の遺産は解消されるのだよ。