今日、サッチャー政権に関する本を何冊か流し読みした

サッチャー政権に関する本を何冊か流し読みして、印象に残った事。



(1) サッチャーは主婦キャンペーンを結構やった。


(2) 公営事業の民営化を行った


(3) 公立学校の全国統一テストを実施した。



(1)で、主婦は、育児、老人介護、家事全般をとりしきる社会的に欠かせない
存在で、それは、結果的に社会保障費を削減する。それが古き良き伝統文化である。
勤労的な夫、倹約的な妻、そしてその子どもが理想的な家族像で、
それに適わない母子家庭等は最も避けるべきモデルである。
でも、サッチャー自身、政治家やってて主婦やってないじゃんとつっこまれそうだが、
社会構成上のモデルであって、一部優秀な女性は社会に進出してもいいらしい。
しかし、女性は倹約的な主婦であるべきであり、サッチャーは、その理想的モデルである
自分(家計をやり繰りする主婦)が国家財政の歳入と支出の均衡を計ることによって、健全な姿にもどるのだとアピールした。


(3) は教育行政の大部分を地方の左派教育委員が牛耳っていたので、
中央に権限を集中する目的としての手段の一つらしい。
しかし、パブリックスクールに対しては行われなかったらしい。さらに英国全土でもなかったらしく
主にイングランド中心だったらしい。


小泉〜安倍政権が仰ぐサッチャリズム
小泉氏がひたすら民営化路線(2)をひた走ってきたとするなら、安倍氏ビクトリア朝の美徳で
それを補完する。そしてブレアの第三の道も摘み食いする予感。

ビクトリア朝はイギリスが繁栄した時期。その後1940年代から始まる社会保障支出が財政を圧迫し
ていき、衰退していく。そこにサッチャーが現れ、小さな政府を訴える。


日本が繁栄した時期としてあげるとしたら、やっぱ高度成長の1950〜70年代か?
でも、戦後は安倍氏的に糞だから一体どこに見出すのだろう。


日本の伝統文化を推し進めればするほど、先の選挙のうような女刺客投入とはえらい遠い思想に逝きつく。
はたして、安倍政権は女性受けするんだろうか?
育児支援少子化対策につぎ込めばつぎ込むほど、サッチャーとは遠くなる。
「嫁が姑や子供の面倒みるんだろうが!それが日本の古き良き伝統だろう!
そうすれば社会保障費も浮いて財政は健全化するんだよ!!」とはっきりいってくれたなら、自分はその
冷徹な姿勢に対して安倍ファンになる。でも、支持率は森喜朗なみになって、政権が変わる。